「ひとり情シス」IT業界の悲しい現実とは?

本日は、メインブログの方で、こんな記事(↓)をアップしました。

【IT業界のホンネ】「金融業界」プロジェクトを避けるべき理由(インフラエンジニア版)

 

この記事内でも書いた通り、ITエンジニアは本当に過酷な仕事です。さらに数日前、このような調査結果が発表されました。

 

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「ひとり情シス」IT業界の現実と、深刻な人手不足

こちらが、米デル日本法人が発表した内容です。

IT部門は社内で自分だけ…「ひとり情シス」深刻化 中堅企業を人手不足が直撃

情シス専任担当「1人か0人」の中堅企業が27%もの高い割合に。米デル日本法人(神奈川)が14日に発表した「IT動向調査」から、中堅企業のIT部門を取り巻く厳しい実態が分かった。

(一部省略)

中堅企業のIT部門においてとりわけ課題となっているのが人員不足だ。社内のIT・情報システム部門を全て一人で切り盛りしなければいけない、いわゆる「ひとり情シス」に陥っている企業は少なくない。同調査では、IT部門の専任担当者が1人しかいない企業が14%、さらに専任担当者が「いない」という企業もほぼ同率の13%に上った。

引用元:SankeiBiz

 

たくさんの企業で、ネット化・システム化が当たり前になってきている現代で、実はそれが「たった一人の管理にされてる!?」「むしろ、誰も管理していない!?」というんです。

そんな企業が、約3割も。「これって、ホント?」と思われるかもしれませんが、僕のエンジニアの経験上、「真実」です。

 

IT業界「ひとり情シス」の実態とは?

前述の記事「【IT業界のホンネ】「金融業界」プロジェクトを避けるべき理由(インフラエンジニア版)」では、金融業界について書きましたが、僕自身、本当にたくさんの業界を担当してきました。

メーカーやメーカー・メディア・公共施設など、規模で言えば、数十万~数十億のプロジェクトまで、本当にいろんなお客さんに出会って来ました。

そんな中で、海外に支店をもっているような中堅企業でも、「担当者が一人」は、結構ありました。

 

しかも、40代~50代の割と年配な方が多く、あまり「IT知識」に詳しくない方が、多かったです。

というのも、日本企業で「IT部門」というと、「コストのかかる部門」「主力業務で使えない人が行き着く先」という、変な固定観念が根強く存在します。僕の担当したお客さんの中にも、元は営業だったけど、気づいたらIT部門に・・・なんて声も、よく聞きました。

そんな状態が、フツーにまかり通っているとは、コンシューマーである我々は、ものすごく恐ろしいですね。

 

IT業界の人手不足は、解消する?

そんな現状を踏まえ、ニュースでは以下のように、続きます。

「ひとり情シス」はむしろチャンス?デルが中堅企業支援施策

ただしデルでは、「ひとり情シス」は必ずしもネガティブな状況ではなく、今後はむしろ“攻めのIT”に転換していくチャンスを生む存在にもなり得ると捉えているという。

デル インフラストラクチャ・ソリューションズ事業本部 本部長の木村佳博氏は、ITの進化によって、ひとり情シス担当者が「自身のアイデアを自身で実現できる」環境が整いつつあること、デルでは「ひとり情シスは『情シスの最終形』と考えて」おり、ひとり情シスが“攻め”に転ずるためのさまざまな支援ソリューションを展開していくことを説明した。

引用元:ASCII.jp

 

これだけ見ると、すごく前向きに捉えられていて、「おお、ひとり情シスも、悪くなくなるんじゃ?」と、思うかもしれません。が、僕はすごく違和感を覚えました。

実は「攻めのIT」という言葉は、結構前から使われています。しかし、それが日本に浸透する気配は、いまだにありません。

かつ、「担当者が一人」なんて、何のリスクヘッジにもなりません。その人が体調を崩して、休んでしまったら、誰がシステムの管理をするんでしょう?休むだけなら、まだマシで、その担当者が会社を辞めてしまったら?・・・・「ひとり情シス」が『情シスの最終形』とは、とても思えないのです。

 

まとめ

そうして、SIerなどIT専門の会社に、システムの運用をまかせてしまっては、今の丸投げ体質と、結局あんまり変わらなくなってしまうんですよね。

もっと根本的なところで、「IT」の価値や、それを支えるエンジニアの大切さが、変わることが必要なんだと思います。

 

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