夢の「6時間労働」!・・・でもない?

今朝、このような面白いニュースを見つけました。

 

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1日「6時間」労働にすると、人は幸せになれるのか

「8時間労働」から「6時間労働」に変更した結果、人は本当に幸せになれるのか?

日本では労働基準法で1日の労働時間が8時間を超えないように定められていますが、スウェーデンでは「6時間労働」を目指して複数の企業や公的機関が取り組みを行っています。実際に6時間労働を2年間取り入れた結果、どのような変化が起きたのかをBBCが報じています。

(一部省略)

6時間労働の効果を測定するプロジェクトの最初の18ヵ月で、看護師の病気休暇は8時間労働時よりも少なくなることが明らかになりました。また、調査の結果、試験に参加している看護師たちも自身がより健康的であると報告しており、仕事の生産性は組織全体で85%も向上したそうです。

引用元:GIGAZINE

 

日本でも、フレックス・タイム在宅勤務など、労働時間の適正化について、いろんな施策がされています。特に、労働時間を少なくするために「ノー残業デー」を設けている企業もありますね(まぁ形だけになっているところも多いですが)。

しかし世界的に見ると、まだまだなところ。

 

今回のスウェーデンのように、北欧では「ワークライフバランス」、つまり「仕事と生活のバランス」が、とても重要視されています。そんな中でも、これは面白い実験だなぁと思いました。

まず、記事のタイトルを見たときは「労働時間の短縮?大賛成!日本もこういう所を、見習ってほしいな~」なんて、安易に思いました。

 

が、この記事の面白いところは、「短時間労働」礼賛ではない点にあります。

 

いい事ばかり・・・でもない?

記事は、こう続きます。

しかし、試験結果から「あまりにコストがかかりすぎる」ということも判明しており、経済的に持続可能なものと思えない6時間労働の試験に税金を投資し続けることは不公正である、と主張する人々も登場しました。土壇場で試験参加者の数を削減することでなんとか試験期間の2年間を予算内で乗り越えた同プロジェクトですが、その費用は約1200万クローナ(約1億5000万円)にも及ぶそうです。

「全ての自治体でこの施策をとることができると思いますか?答えはノーです。あまりにもコストが高すぎます」

引用元:GIGAZINE

 

さらに、6時間労働を体験した方からは、こんな意見も。

6時間労働について「きっとものすごく楽しいものだろうと考えていましたが、ストレスのようなものを感じました」と感想を語っています。その理由は、「何か進めているタスクを完了させる前に労働時間が終われば、それは学校で宿題をやり残したようなものです。そういったものがドンドン積み重なっていくんです」とコメント。

引用元:GIGAZINE

 

全体の85%の生産性が向上したとしても、コストの方が上回ってしまうとは。

2時間の削減により、健康になって病院にかかるお金が減るとか、仕事後の自由時間が増えて経済活動の活性化につながるとか、他の指標で見るとプラスの面もあるでしょうが、「持続可能なものとは思えない」レベルなのには、驚きでした。

 

まとめ

また、「6時間労働」が、逆にストレスになったという感想には、少し納得も。

まだ会社員だった頃、「週の真ん中、水曜を休みにしてくれたらな~」なんて話をしていたのですが、そのとき同僚に「そんな事になったら、水曜のしわ寄せが他の曜日に来て、どっちみちしんどい」と言われたのを、思い出しました。

 

今回の実験でも、「6時間労働」が向く業種と、そうでない業種がある、との見解があるようです。確かに、すごい仕事量のある業種で、勤務時間を短くしただけでは、無理やり「生産性をあげろ!」と言われてるみたいですし、帰ってから仕事するハメになりそうですもんね。

 

先日、カルビーが「テレワーク」という社外勤務の、上限を撤廃することが話題になりましたね。

 

このように、単なる時間の短縮ではなく、多様な働き方・ストレスフリーな勤務システムが、「持続可能な」ワークライフバランスに、繋がっていくのかもしれません。

 

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